基礎体温が上がらない理由は、温め方より「血を巡らせる力」が問題

結論から言います。基礎体温がなかなか上がらないのは、「温め方が足りないから」だけではないんです。

体を外から温めても、その熱を全身に運ぶ血の巡りが滞っていたら、低温期も高温期も安定しません。基礎体温は「温める力」ではなく「血を巡らせる力」の結果として上がっていくものなんです。

実際に私が施術の現場で驚くのが、しっかり運動してきた人ほど冷えているケースです。ある患者さんは脈がとてもゆっくりで、いわゆるスポーツ心臓の持ち主でした。筋肉もある。本来なら冷えにくいはずなんです。それでも手足が冷える。理由はストレスでした。見かけよりずっと繊細に、体は反応していたんです。

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そもそも基礎体温はなぜ「上がる」のか

基礎体温は、低温期と高温期の二相に分かれます。排卵を境に体温が上がり、およそ0.3〜0.5℃高い状態が続くのが理想的なリズムです。

この「上がる」を支えているのが血の巡りだと、私は考えています。熱は血液に乗って全身に運ばれます。つまり血がしっかり巡っていないと、せっかくの熱が届かない。体温とは、血が全身を巡った証なんです。

だから「もっと温めなきゃ」と靴下を重ね履きしても、根本の巡りが滞っていると、なかなか安定しないんですね。

東洋医学が見る「体質」とは、血の状態のこと

私は施術のなかで、体質という言葉をこう説明しています。体質とは、血の状態そのものなんです。

そして血には、大きく2つの要素があります。

基礎体温が上がらないという悩みは、この「流れ」が滞っているサインであることが多いんです。

血の流れを悪くする4つのもの

では、何が流れを止めてしまうのか。現場で見えてくるのは、この4つです。

なかでも見落とされやすいのがストレスです。緊張が続くと血管はキュッと縮み、末端まで血が届きにくくなります。冷えているのに、本人は「私は冷え性じゃない」と思っていることも珍しくありません。

なぜ運動してきた人でも冷えるのか

ここで冒頭のスポーツ心臓の話に戻ります。筋肉がある人は熱を作れるので、本来は冷えにくいはずなんです。それでも冷える人がいる。その正体は、ほとんどがストレスなんです。

逆に言えば、これは希望でもあります。力を抜いて、緊張していない状態をつくれば、冷えは意外なほど早く消えていくんです。

しもやけができるほど冷える患者さんにも、私はこうお伝えしています。あなたの体は熱を作る力を持っている。あとはその熱を巡らせる「ゆるみ」を取り戻すだけですよ、と。

実際の事例:本人も気づかなかった全身の緊張

40代・柏市の患者さんのお話です。食事の改善も冷え対策もストレッチも軽い運動もして、「昔よりずっと元気になった」と感じていたそうです。ところが施術を受けてみると、実は全身が緊張状態だったことが判明したそうです。

体がほぐれると、心まで軽くなったとおっしゃっていました。ご本人いわく、病名のつかない不調は自分では気づきにくく、それが授かりにくさの一因になっていることもあるのでは、とのことでした。

体の変化に鈍くなっていると、緊張や冷えのサインを自分で拾えなくなります。まずは自分の状態に気づくこと。それが整えていく第一歩なんです。

健康は「ゼロ」ではなく「プラス」の状態

もうひとつ、知っておいてほしい考え方があります。健康とは、不調がないゼロの状態ではありません。エネルギーがしっかり満ちた、プラスの状態のことなんです。

私たちは生きているだけでエネルギーを消耗し、少しずつマイナスに傾きます。それを回復させてくれるのが睡眠です。睡眠不足やストレスが続くと、回復が追いつかずマイナスのまま。この状態では、体温を安定して上げる余力が体に残っていないんですね。

体を良くするか悪くするかは、この合計点で決まります。

高温期を整えたいなら、温めることを足す前に、まずマイナスを減らす。この順番が大事なんです。

今日からできる、基礎体温を整えるセルフケア

体質は、毎日の習慣でできています。何を選んで何を続けるか、その積み重ねが血の状態を作るんです。特別なことより、次の4つを整えてみてください。

1. 睡眠でエネルギーをプラスに戻す

マイナスを回復させる最大の手段が睡眠です。温活グッズを増やす前に、まず寝る時間を確保してみてください。回復した体は、それだけで熱を巡らせやすくなります。

2. 「ゆるめる」時間を意図的につくる

緊張は血流を止めます。深い呼吸、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる、肩の力を抜く。冷えの原因がストレスなら、ここが一番の近道です。

3. 運動で「流れ」を良くする

血の流れは運動で良くなります。息が上がるハードな運動より、続けられる軽い運動を毎日。滞りをほぐすつもりで体を動かしてみてください。

4. 食事で「質」を整える

血の質は、口から入れたものでほぼ決まります。今日の食事が、これからの血をつくります。ちなみにタバコや一部の薬は後々まで血の質に影響が出やすいので、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

肩こりや頭痛も、実は無関係ではありません

痛みも血の流れを悪くする要素のひとつです。慢性的な肩こりや頭痛を「体質だから」と放っておく方は多いのですが、それが巡りの滞りを教えてくれているサインかもしれません。

実際の事例として、長年の肩こりと頭痛に悩み、生理不順もあった患者さんが、施術を重ねるうちに体が軽くなり、体の流れが良くなったことで授かることができたのでは、とご家族と話しているそうです。

痛みという滞りが取れたことが、巡りを取り戻すきっかけになったのかもしれませんね。

まとめ:温める前に、巡らせる

基礎体温が上がらないとき、多くの方は「温め方」を探します。でも本当に見直したいのは、血を巡らせる力です。

ストレスをゆるめ、睡眠でエネルギーを満たし、運動と食事で血の流れと質を整える。土壌を整えれば、体は本来のリズムを取り戻していきます。焦らず、一つずつでいいんです。

よくある質問

Q. 温活グッズで温めているのに基礎体温が上がりません。なぜですか?

外から温めても、その熱を運ぶ血の巡りが滞っていると全身に届きにくいからです。特にストレスによる緊張で血管が縮んでいる場合、まず「ゆるめること」を優先してみてください。温めることは、巡りが整ってからのほうが効果を感じやすくなります。

Q. 運動もしていて筋肉もあるのに冷えます。どうすればいいですか?

筋肉がある人が冷える場合、その多くはストレスが原因と考えられます。熱を作る力はあるのに、緊張で巡らせられていない状態です。力を抜いてリラックスできる時間をつくると、冷えが早く落ち着いていくことが多いんです。

Q. 冷えている自覚があまりないのですが、大丈夫でしょうか?

体の変化に鈍くなっていると、冷えや緊張のサインを自分で拾いにくくなります。それ自体が悪いわけではありませんが、まずは自分の状態に気づくことが整える第一歩です。手足の温度や睡眠の質など、日々の小さな変化に少し意識を向けてみてください。

スタジオシュカ鍼灸治療院について

当院は千葉県柏市(サウスタウン柏B)にある鍼灸治療院です。「体質は変わる」を軸に、0.14〜0.20mmの極細鍼を使い、一人ひとりの心と体に丁寧に寄り添っています。土壌を整えれば種は芽吹く。その考え方で、あなたの体づくりをサポートしています。

この記事の監修: 代表 宮崎圭太(鍼灸師・不妊カウンセラー)

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※効果には個人差があります。医療行為の代替ではありません。