2026年9月更新:各h2に直答を追加し、高温期の便秘や下剤の可否などQ&A3問と、毎朝出るようになった患者例・院の料金/所在地を追記

妊活中の便秘は「ただの便秘」ではありません。腸とお腹の中の状態は、実はつながっているんです。院長の宮崎圭太です。この記事では、妊活中に便秘が増える理由と、下剤に頼らず腸を整えるやり方を、東洋医学と現場の視点からお伝えします。
先に結論をお伝えすると、便秘の解消は「たくさん食べる・強い薬で出す」ではなく、腸を温めて自然な巡りを取り戻すことが近道です。当院でも、以前は4〜5日出ないのが当たり前だった方が、毎朝出るようになり「お腹の張りがまるで違う」と話されるケースがあります。
妊活中の便秘は、ホルモンの変化・食生活の急な見直し・プレッシャーによる自律神経の乱れが重なって起こります。そして腸の滞りは、骨盤内の血の巡りを通じて生殖機能にも関わると考えられています。
特に基礎体温をつけている方は、高温期にプロゲステロン(黄体ホルモン)が増えることで腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすいんです。プロゲステロンとは、排卵後に増える妊娠の準備に関わるホルモンのことです。
また、妊活に良いと思って食事を急に変えたりサプリを始めたことで腸内環境が変わり、便秘が起こることもあります。「妊娠したい」という気持ちの張りつめも、自律神経を乱して腸の動きを抑えてしまうことがあるんですね。
便が長くとどまると、腸内で作られた不要なものが再吸収され、体にたまりやすい状態になります。これがホルモンバランスの乱れや血の巡りの停滞を招き、卵巣や子宮のはたらきに影響することがあります。
東洋医学では、大腸と生殖器は経絡(体内のエネルギーの通り道)でつながっていると考えられています。つまり、腸を整えることは生殖機能を支えることにもつながると考えられているんです。
便秘薬の多くには刺激性下剤が含まれ、腸を強く刺激します。妊活中や妊娠初期は、お腹の緊張や収縮につながる可能性があるため、使い方には慎重になったほうが安心です。
下剤に頼る習慣は、腸本来の力を弱め、長い目で見るとかえって便秘を長引かせることも。妊活中は自然な方法で腸を整えることを軸にしていきましょう。
東洋医学では便秘を「気滞」「血虚」「陽虚」の3タイプに分けて考えます。自分のタイプが分かると、やみくもに食物繊維を増やすより効果的な対策が選べます。
体内の「気・血・水」の流れが滞ると、さまざまな不調が起こると考えられています。便秘もその一つです。
「大腸経」という経絡は下腹部を通り、生殖器にも影響を与えます。さらに女性の生殖器を支える「任脈(にんみゃく)」「衝脈(しょうみゃく)」も腹部を通っており、大腸の状態と密接に関わっています。
これらの流れが滞ると、便秘だけでなく生理不順や妊娠力の低下にもつながると考えられています。便通が整うと骨盤内の血の巡りがサポートされ、子宮や卵巣のはたらきも活性化しやすくなります。実際に便通が整ったことで基礎体温が安定した例も見られます。
あなたはどのタイプでしょうか。当てはまるものをチェックしてみてください。
気滞タイプの特徴:
血虚タイプの特徴:
陽虚タイプの特徴:
自分のタイプを知ることで、より的確な対策が取れます。次のセクションから、具体的な方法を見ていきましょう。
※効果には個人差があり、施術効果を保証するものではありません。医療行為の代替ではありません。
水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく摂り、発酵食品を毎日少しずつ取り入れることが基本です。急に増やすと逆にお腹が張るので、少量から始めてください。
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。水溶性は水に溶けて善玉菌のエサになり、不溶性は便のかさを増やして腸の蠕動運動を促します。蠕動運動とは、腸が波打つように動いて便を送り出すはたらきのことです。
妊活中は1日20〜25gを目安に。ただし急に増やすとお腹が張るので、少しずつ増やすのがコツです。
水溶性食物繊維が豊富な食品:
不溶性食物繊維が豊富な食品:
発酵食品は腸内細菌のバランスを整えるはたらきがあり、便通と体づくりの両方をサポートします。腸内フローラとは、腸の中に住む多種多様な細菌の集まりのことです。
体質に合わせた食材選びも取り入れてみてください。
気滞タイプの方におすすめ:
血虚タイプの方におすすめ:
陽虚タイプの方におすすめ:
一日三食、温かいものを規則正しく。特に朝食をしっかり摂ると腸が動き出しやすくなります。よく噛んでゆっくり食べることも大切で、一口30回を目安にしてみてください。
朝の時間帯を使った排便習慣づくり、体を温めること、規則正しいリズムがカギです。特に朝起きてすぐの一杯が、腸のスイッチになります。
東洋医学では、各臓器が活発になる時間帯があると考えます(子午流注)。大腸が最も活動するのは朝5〜7時頃。この時間に起きて水分を摂ると、自然な排便を促しやすくなります。
朝起きたら、まず常温の水か白湯を200mlほど飲んでみてください。これだけでも腸が動き出します。おすすめの運動はウォーキングやヨガなどの有酸素運動、特に骨盤周りを動かすものです。
おすすめの簡単エクササイズ:
1日10〜15分、妊活中は激しすぎない程度に行うのがポイントです。腰まわりに張りや痛みがある方は、無理をせず腰のケアを優先してください。腰の状態は骨盤の血の巡りにも関わる、妊活で見落とせない部分なんです。
冷えは便秘と妊娠力の両方に影響します。東洋医学では「陽気」が不足すると体が冷え、臓器のはたらきが落ちると考えます。腸と子宮は特に冷えの影響を受けやすい部位です。
東洋医学では、消化吸収を担う「脾(ひ)」と、生殖や成長を司る「腎(じん)」が便秘と妊活に大きく関わると考えます。
ツボ押し・腹部マッサージ・腹式呼吸の3つが、道具いらずで続けやすいセルフケアです。入浴後の温まった体で行うと届きやすくなります。
ツボとは、経絡の上にあり体調に反応が出やすい特定のポイントのことです。以下は便秘と妊活の両方に役立つツボです。
天枢(てんすう):
関元(かんげん):
三陰交(さんいんこう):
支溝(しこう):
力加減は「心地よい」程度が最適です。入浴後など体が温まった状態で、1日1〜2回続けてみてください。
腹部マッサージは便通だけでなく、骨盤内の血の巡りをサポートします。
タイプ別のポイント:
タイミングは朝起きてすぐ、入浴後、就寝前のいずれか。空腹時か食後2時間以上経ってから行いましょう。
腹式呼吸は横隔膜を動かし、腸への自然なマッサージになります。妊活中の張りつめた気持ちをゆるめる効果も期待できます。
便秘に良い姿勢:前かがみを避け背筋を伸ばす/デスクワークの合間に腰をひねるストレッチ/排便時は膝を高くした姿勢が理想です。
骨盤底筋トレーニング:尿を止める感覚で骨盤底の筋肉を締め、5秒キープして緩める。10回×3セットを1日に。
読者の方からよくいただく質問にお答えします。
Q1. 食物繊維をたくさん摂っているのに、かえってお腹が張ります。
気滞タイプや不溶性食物繊維の摂りすぎで張ることがあります。不溶性より水溶性(海藻・果物など)を増やし、量を少しずつに戻してみてください。温めることも並行するとお腹の張りがやわらぎやすいです。
Q2. 高温期だけ便秘になります。これは仕方ないのでしょうか。
高温期はプロゲステロンの影響で腸が動きにくくなるため、多くの方が経験します。仕方ないと諦めず、朝の白湯・下腹部を温める・腹部マッサージを高温期に手厚くすると、張り感がやわらぎやすくなります。
Q3. 便秘薬を使ってもいいですか。
刺激性下剤は妊活中・妊娠初期はお腹の緊張につながる可能性があり、慎重にしたい方法です。使用中の薬がある場合は自己判断でやめず、処方した医師とよく相談してください。まずは食事・温め・生活リズムで整えることをおすすめします。
鍼灸は自律神経を整え、骨盤内の血の巡りをサポートすることで、腸のはたらきと妊娠しやすい体づくりの両方を支えます。当院では体質を見極め、一人ひとりに合わせて施術します。
ただ、私が現場で大切にしているのは「まず卵子の質を含めた土台を整えること」です。鍼灸ありきではなく、腸と体を整えた先に妊娠しやすい状態がある、という順番で考えています。
当院では体質や症状に合わせたオーダーメイドの施術を行っています。使う鍼は0.14〜0.20mmの極細鍼で、多くの方が「思ったより痛くない」と驚かれます。
施術は初回90分、2回目以降30分、料金は12,100円(税込)です。場所は千葉県柏市富里1-1-4 サウスタウン柏B。通院ペースは症状に合わせ、週1〜2回から始めて間隔を調整していきます。
当院で実際にあった事例です(個人情報保護のため一部変更しています)。
Aさん(32歳)の場合:結婚2年目、ストレスからくる便秘と生理不順に悩んでいました。便秘がひどい時は腹部の張りで仕事にも集中できないほど。典型的な「気滞」タイプで、天枢・支溝・合谷を中心に気の流れを整え、朝の白湯習慣や腹部マッサージも指導しました。約2ヶ月で便通が整い基礎体温も安定、その3ヶ月後に自然妊娠が成立。「体が軽くなり、妊活のストレスも減りました」と話されています。
Bさん(38歳)の場合:不規則な生活で冷えがひどく、硬い便が3〜4日に1回。基礎体温も安定せず、低温期と高温期の差が小さい状態でした。「血虚」と「陽虚」が複合したタイプで、温熱療法を併用し三陰交・関元・命門を重点的に。温かい食事と発酵食品、就寝前の足浴も取り入れていただきました。約3ヶ月で便通が整い、基礎体温も明確な二相性に。その後、体外受精の移植1回目で着床に成功されました。
Cさん(35歳)の場合:妊娠が続かないつらい経験が重なった後、便秘がひどくなりお腹の張りや痛みも。「気滞」と「血虚」の混合タイプで、血の巡りと気の流れを整え、下腹部の張りをやわらげるアプローチと発酵食品・温かいスープの食事指導を並行しました。約4ヶ月で便通が整い張りも軽減、その後のタイミング法で妊娠が成立し、現在は安定期に入っています。「体が温かくなり、お腹の張りが減って精神的にも楽になりました」と喜ばれています。
結果には個人差があり、すべての方に同じ経過を保証するものではありませんが、便通を整えることが妊活にプラスにはたらく可能性を感じています。
便秘の解消は、強い薬で出すことではなく、腸を温めて自然な巡りを取り戻すことが近道です。今日のポイントをおさらいします。
以前は4〜5日出ないのが当たり前だった方が、毎朝出るようになりお腹の張りがまるで違うと変わっていく。こうした小さな変化の積み重ねが、妊活ではとても大切だと私は考えています。今日できることから、一つ始めてみませんか。
不妊治療の鍼灸について詳しくはこちら https://studioshuca.com/infertility
※効果には個人差があり、施術効果を保証するものではありません。医療行為の代替ではありません。