
結論から言います。「リラックスしましょう」「ストレスをためないで」と言われても、不妊治療中のストレスは意志の力だけではやわらぎません。
なぜなら、多くの方が自分がストレス状態にあることに気づけていないからなんです。
先日も、こんな方がいらっしゃいました。学生時代にスポーツをしっかりやってこられた40代の女性。筋肉もあって、見た目は健康そのものです。でも脈をとると、驚くほど遅い。いわゆる「スポーツ心臓」です。そして、手足が冷えていました。
本来、筋肉のある人は熱をつくれるので冷えにくいはずなんです。それなのに冷えている。これは、ストレスによって血の巡りがうまくいっていないサインなんです。
私が施術の現場で日々感じているのは、強いストレス状態に慣れきってしまうと、それが「普通」になって感じられなくなるということです。
明確な悩みがあるストレスは、まだ自覚できます。問題は、じわじわ続く曖昧な緊張です。慣れてしまうと、力が入っていることにも、どこかが凝っていることにも気づけなくなるんです。
実際にあるお客様(40代・柏市)は、こんなふうに話してくださったそうです。子どもの頃から体調不良に悩まされてきたけれど、食事の改善やストレッチ、軽い運動を続けて「かなり元気になった」と思っていた。ところが施術を受けてみて、実は全身が緊張状態だったことが判明したそうです。
「昔の自分と比べて元気」と「本当にゆるんでいる状態」は、別物なんですね。病名のつかない不調は、自分ではなかなか気づけないものなんです。
ストレスをやわらげる最初の一歩は、道具でも薬でもありません。自分がいま緊張していることに気づくこと、これがファーストステップなんです。
思い当たる方は、それだけで前進しています。気づけないものは、変えようがありませんから。
私は施術のなかで、血の状態を「質」と「流れ」の2つに分けて考えています。
質を決めるのは、主に食事です。そして流れをよくするのは、運動と体を温めること。逆に、流れを悪くする代表的なものがこちらです。
ここに「ストレス」がしっかり入っているのがポイントなんです。心の緊張は、気持ちの問題では終わらず、血の巡りという体の問題として現れます。
鍼の役割は、まさにここにあります。流れを妨げているものにアプローチして、巡りをサポートしていく。先ほどのスポーツ心臓の方が冷えていたのも、体そのものより、その奥にある緊張が関係していると私は見ています。見かけよりも、体はずっと繊細なんです。
私が施術で必ず触れるのが、お腹です。ここに、いまの体の状態が正直に出るからなんです。
経験からお伝えすると、お腹が硬い方は、なかなか授かりにくい傾向があります。反対に、通っているうちにお腹がやわらかくなってきたら、それは体が前に進んでいる確かな証拠なんです。
数値では測りにくい部分ですが、触診でわかる変化には、体からの正直なメッセージが詰まっています。ご自宅でも、お風呂上がりにそっとお腹に手を当ててみてください。カチカチに張っているのか、ふわっとゆるんでいるのか。自分の状態を知る手がかりになります。
生活を整えようと決めても、いつのまにか元に戻ってしまう。そんな自分を責めていませんか。
実は、これには理由があります。無意識は「変化」を嫌い、たとえ悪い状況であっても同じ状態を保とうとする性質を持っているんです。
そして、私たちが意識してやれることは、無意識がやっていることの半分にも満たないと言われています。つまり、意志だけで自分を変えようとするのは、そもそもかなり分の悪い戦いなんですね。
だからこそ、体の外側から巡りや緊張にアプローチする方法に、意味があると私は考えています。がんばりが足りないのではなく、やり方の問題なんです。
ひとつ、今日からできることをお伝えします。それは読書です。
スマホから流れてくる情報はとても速く、それを理解するために脳は大量のエネルギーを使い続けます。これが、気づかない疲れの正体のひとつなんです。
本を読むと、情報のスピードがゆっくりになります。脳の負担が減り、結果として心の緊張もほどけていきます。1日10分でも、画面から離れる時間をつくってみてください。
これは、ぜひ知っておいてほしいことです。
体が回復していく過程では、いったん自覚としては「悪くなった」と感じる時期があるんです。私はこれを「Jカーブ」と呼んでいます。
スタートラインから、まず斜め下に下がる。そして、あるところから上に向かって上がっていく。下がっている最中は「効いていないのでは」と不安になりやすいのですが、それは回復のプロセスの一部なんです。下がったからこそ、上がっていく。だから、そこで焦って諦めてしまわないでほしいんです。
あるお客様は、施術を受けた翌日、その次の日と過ごすたびに体が軽くなり、快方に向かうのがわかったと話してくださったそうです。長年の肩こりや頭痛がやわらぎ、身体の流れが良くなってきたことが、その後の変化につながったのでは、とご家族と話されたとのことでした。(実際の事例)
ストレスは、血の巡りを妨げる代表的な要因のひとつです。流れが滞ると、体は冷えやすく、緊張しやすくなります。心の状態が体の状態として現れる、と考えていただくとわかりやすいと思います。まずは自分の緊張に気づくことが第一歩です。
はい、むしろ「感じていない」方こそ注意が必要なんです。強い緊張状態に慣れると、それが普通になって自覚できなくなります。肩や首の力、食いしばり、浅い呼吸などが手がかりになります。触診でお腹の硬さを確認すると、ご自身も気づいていなかった緊張が見つかることがよくあります。
意志の弱さではありません。無意識は変化を嫌い、同じ状態を保とうとする性質があるからです。意識できることは全体の半分以下とも言われています。自分を責めるより、体の外側から緊張や巡りにアプローチする方法を取り入れるほうが、無理なく前に進めます。
スタジオシュカ鍼灸治療院(千葉県柏市富里1-1-4 サウスタウン柏B)では、0.14〜0.20mmの極細鍼を使い、お一人おひとりの心と体に丁寧に寄り添っています。
「体質は変わる」を軸に、土壌を整えれば種は芽吹く、という考え方を大切にしています。まずは、いまのあなたの本当の状態を知ることから始めてみませんか。
この記事の監修: 代表 宮崎圭太(鍼灸師・不妊カウンセラー)
※効果には個人差があります。医療行為の代替ではありません。